広島女性遺棄に見るイジメの心理     

 

今日はコミュニティーの作る結束と排他性という心理から、広島の少女たちによる女性遺棄件に見るイジメの心理を見ていきましょう。

 

家族・学校・友達グループ、そして企業・職場あるいはママ友などの小さな単位のコミュニティーから地域・国など、大きな集団、民族単位までの大きな単位のコミュニティーが存在します。

 

そしてネットやソーシャルメディアなどのコミュニティーも存在します。コミュニティーというものはある種の繋がりと結束を作りますが、同時に排他性を作り出します。 一番わかりやすいものが、例えば村社会とか、村八分とかですね。

 

職場では「派閥」やらパワハラや大人のイジメ、ママ友にも格付けやイジメが存在します。民族間同士では人種差別や紛争など、そして宗教・思想の組織団体のコミュニティーにも結束と排他性が存在します。

 

大人の世界のコミュニティーの作る結束と排他性はより複雑でより大きく、より深刻で、子どもたちの「仲間意識」と「友達意識」とそのコミュニティーは、大人の世界のそれの原初的なシンプルなモデルです。

 

つまり大人の世界の投影です。

 

それではここで、二つのニュース記事を続けて紹介しましょう。

 

「iza」より引用抜粋

「小便ジュース、飛び込み強要…危険で陰湿なイジメの実態」

大阪市教委は27日、大津市の中2男子自殺問題を受けた文部科学省のいじめ緊急調査で、大阪市立の小中高・特別支援学校が今  4月~9月に認知したいじめが651件に上ったと発表した。

中学生が 運河に飛び込まされたり、小便入りジュースを飲まされそうになったり するなど陰湿で危険なケースも3件あった。

市教委は策定中の市教育振興基本計画に、加害生徒の出席停止、医師や臨床心理士、警察OBら専門家チームによる学校支援などの対応策を盛り込む方針。

市教委によると、578件は解消済み。解消率は88・8%で全国平均  78・9%を上回った。一方、生命などが脅かされる可能性がある重大な  案件が中学校で3件あった。

– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)

引用元⇒ http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/610012/

 

「iza」より引用抜粋

「小中高でのいじめ、半年で14万件超 昨年度の2倍に急増」

大津市の中2男子自殺問題を受けた文部科学省のいじめ調査で、今年4月から9月までに国公私立の小中高校などが把握したいじめの数が  約14万4054件に上り、

半年間で昨年度1年間(約7万件)の2倍となったことが22日、分かった。 文科省は「学校現場でいじめへの問題意識が高まった結果」と分析。潜在的  ないじめが掘り起こされたとみられ、いじめが広がってい実態が浮かんだ。

– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)

引用元⇒ http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/608850/

 

こういうニュースを見ると、なんだか今の子どもたちは荒れてるなぁと多くの人が感じるでしょう。勿論それは確かにそうなんですが、本質はそこではないんですね。

 

子供たちがそうなっているという背景は、まず大人の世界が陰湿で攻撃的になっているのであり、他者の価値観の差異に寛容でなく、

 

反対者や弱者などに容赦ない嫌悪や侮蔑を向けて排斥しているような姿になっているからなんですね。そんな現在の大人達の「大らかさを失った荒れた心」の投影に過ぎません。

 

 

私が子供の頃にもイジメは至る所にあったし、大人になっても至る所にありましたね。イジメの総量は変わってないのかもしれません。変わったのは「イジメの質」ですね。昔はもっと大雑把で大らかな感じでした。

 

ジャイアン的というか、エネルギー有り余った筋肉馬鹿の暴走のような感じで、バカっぽくてあんまり深く心には残らないというか。もっと単純でしたね。もちろん、例外もありますけどね、あくまでも大体の傾向的なものです。

 

最近のはニュースとかで聞いてても「精神的にえぐる」ような内容のものが多いですね。心の奥にずっと残り続けるんじゃないかと感じるような冷酷な感じのがよくあります。むしろ子供的ではなくて、大人の思考でやってるようなイジメですね。

 

これは「知性」の影響も大きいですね。最近の子は私らが子供だった時に比べて言葉もよく使い、思考もずっと知性的だと感じます。私等の時代は、子供ってホント子供でした。

 

良い意味で、いろいろ知識もなく「馬鹿」でした。大人はホント大人に見えましたね、違いがハッキリしていたんで。

 

知識もなく馬鹿なんで、ジャイアンとノビタ君みたいなわかりやすいバカっぽいイジメくらいしか思いつかないんですね。徐々にお互いが成長して頭がハッキリしてきたら、もう自然に解消しているような、そんな一過性のものが多かったです。

 

これはカラスなどもそうで、都会のカラスは田舎のカラスよりずっと頭が良くなると読んだことがあります。情報刺激が多いので脳がより知性的になるんですね。

 

最近の子供は頭の回転が速く知識もあり、平均的に知的なんだと思います。だから大人の世界の投影がより顕著になり、イジメも知性的で複雑で思考暴走的なものになるんだと感じます。

 

子供は感情の制御力と精神の統制力がまだ不安定ですから、知性による思考暴走はそのままエスカレートしやすいんですね。

 

子供の無知人格の未成熟度感情バランスの不安定さというのは、これは別にそれ自体は悪いものではなくて、そうだからこそ子供はひたむきに良い方向性に向かっていける、可能性がある存在状態ともいえます。

 

身近な大人達、そして現代社会の大人たちのコミュニティーの作る結束と排他性の中には、ソーシャルやネットなんてものより遥かに、徹底的な容赦ない姿が日常茶飯事に見受けられます。

 

まだどちらにも向かう可能性がある無知で未成熟な存在状態が、「大人たちのやっていること」に感応し、それがどのような精神的影響へ変化していくのか?というところが本質的なところでしょう。

 

「yahooニュース」より引用抜粋

<広島女性遺棄>出頭3人、恨みないが「仲間だから加勢」

容疑者の少女と同じ広島市内の高等専修学校に通っていた  元同級生の女子生徒(16)が被害者とみられている。少女の関係者による と、

出頭した3人は男2人と女1人。女子生徒とは今年に入り、一緒に遊こともあったが、少女とはそれ以前から交友があり、親しい関係 という。

3人は車を運転した少女の知人と一緒に6月下旬、広島市内から現場に移動 した。 少女の関係者によると、その際、女子生徒は車内の床に寝されてい たという。

3人は女子生徒を上から踏んだり、蹴ったりしていたといい、 その理由について、 女子生徒に恨みは無かったが、「少女の仲間だから加勢 した」と話しているという。

– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)

引用元⇒ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130717-00000060-mai-soci

 

このテーマに関連する内容で、社会学・精神医学・社会学社会心理学的

に考察した記事を以下に紹介します。

 

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