無意識と顕在意識と能力の関係  意識の状態で異なる効果  

 

今日は過去記事の補足での追加記事です。瞑想東洋のエクササイズを用いる人は世界中にいますが、トップアスリートやビジネスマンが用いる場合は、ストレス低減や平常心などの効果だけでなく、

 

能力開発の補足トレーニングとしても東洋のエクササイズを用いているわけです。今日は「無意識と顕在意識と能力の関係」と意識の状態で異なる効果を発揮する瞑想・東洋のエクササイズの補足記事です。

 

それではまず、最近報告された海外の研究結果の記事から紹介します。

 

「ぼんやりの効用   2014年1月14日 By DAN HURLEY  ニューヨークタイムズ」 より引用抜粋

 (前略)
最近では、心理学者のアミシ・ジハがハワイを訪れ、ブッダのした同じ瞑想でアメリカ海兵隊の戦場でのタフな心理の養成を試みた。

 「毎日12分の瞑想をすると、海兵隊員の注意が向上して、より良い任務遂行に寄与したが、12分以下では効果が少なかった」とマイアミ大学のアミシ・ジハは言う。

彼女のプログラムは国防省から4年間の訓練と、1億7千万円の予算を獲得している。その彼女が今度ニューヨーク・アカデミー・オブ・サイエンスで訓練結果を発表した。
(中略)
オレゴン大学のマイケル・ポスナーとテキサス工科大学のユイ・ユアン・タン等は、被験者に瞑想訓練を11時間訓練してもらい、fM.R.Iでその脳の変化を調べたところ、脳の白質が強化されている
のが分かった。

白質は前帯状皮質から出ている神経細胞を保護する役割をするから、合理的判断と問題解決能力を向上させているのであろう。

”Psychological Science”誌に5月に発表された研究によると、学部学生に一日10分の瞑想を2週間訓練してもらった所、大学院進学テストの結果が16%向上したと言う。

 

ここまでで、一旦補足を入れますが、引用記事に「ブッダのした同じ瞑想」というのがありますが、これはヴィッパサナー瞑想のことでしょう。

 

そして当ブログで紹介している「マインドフルネス」もヴィッパサナー瞑想が使われているわけですね。マインドフルネス心身の動きへの気づき・注意を深め、ストレス耐性を高めるだけでなく、

 

「心の囚われ」を外す効果があります。ですが、これは「癒し・心の安定・集中力」には効果があっても、自己実現や才能開花にはこれだけでは不十分ということを以前の記事で書きました。

 

それでは以下に再び先の引用記事の続きですが、研究結果においても、自己実現や才能開花にはマインドフルネスだけでは不十分ということをシンプルに表しています。

 

(引用 つづき ここから)

しかし、ここで注目すべき事実は、瞑想には思わしくない副作用があることだ。 (中略) ジョージタウン大学の研究からも、瞑想の問題点が指摘された。

11月の神経科学の会合で発表では、瞑想訓練の成績が良いほど無意識に学習する成績が悪かった。我々は多くの日常作業を無意識に習得していて、それが学習の基礎になっている。
(中略)
「我々の脳は、無意識の時も作動しているのです。瞑想は、はっきりした目標には有利かも知れないが、第六感を働かせる場合は不利なのだろう」と研究を指導したチェルシア・スチルマンは言う。
– 引用ここまで- (続きは下記リンクより)

引用元⇒ http://mui-therapy.org/newfinding/spacing-out.html

 

この研究結果は深い考察は行われていませんが、シンプルに「意識と無意識の関係」をよく表しています。「自己実現や才能開花」は「や気づき」とはベクトルが正反対で異なるんですね。

 

悟りや気づき」の場合、顕在意識⇒無意識へと入っていく方向なわけですが、「自己実現や才能開花」の場合、無意識⇒顕在意識の流れです。

 

自己実現や才能開花」の場合、無意識インプットされた形状記憶(「構造化された記憶と思考」の比喩表現)顕在意識状態で能力や才能を具体化する形でアウトプットされます。

 

そしてモチベーションを高める場合も、ます先に肯定的な形状記憶無意識インプットされている必要があるんですね。そしてここにネガティブな形状記憶がある場合は、ポジティブなモチベーションが心底から湧いてこないため、頭で理屈で言い聞かせるしかなく、

 

この場合で目標へと向かうための動力(モチベーション)は、「外発的な動機づけ」を主に必要とします。そして「自己実現や才能開花」のためには「無意識レベルのモチベーション状態」を変化させ、その上で「内発的な目標」を持つ必要があります。

 

つまり本来の「自己実現や才能開花」は、「外発的な動機づけ」ではなく、「内発的なモチベーション」によるものなんですね。「外発的動機づけ」と「内発的モティベーション」の意味については以下のサイトが良くまとめてあるので参考にどうぞ。⇒ 外発的動機づけと内発的動機づけ

 

 

 

なのでトラウマやネガティブな形状記憶がある人は、ポジティブなモチベーションが不足していたり、ネガティブな形状記憶にさえぎられてしまうために無気力であったり、

 

また本気の根性で気力を奮い立たせても「無意識は望んでいない」ためになかなか安定せず、そこで「外発的な動機づけ」をして、無理に努力しても、それは結局「嫌々頑張っているような状態なんですね。

 

なので、「努力」というものが強迫観念的な重荷や束縛になってしまい、燃え尽き症候群になったり、あるいはせっかく目標を達成しても、からの幸福感を感じれないような状態になることがあります。

 

このような場合、潜在的な能力や才能が高い場合でも「自己実現や才能開花」が上手くいかないことが起きてくるんですね。なのでトラウマやネガティブな形状記憶がある人は、「初期マインフルネス」によって脱同化をしてまずその否定作用を弱めつつ、

 

その後「フォーカシング」によって、マインドフルネスをさらに深化しつつ意識を広げていくことで、心身の負の形状記憶は徐々に無力化していきます。

 

十分に負の形状記憶が無力化したら、「アクティブイマジネーション」を行い、無意識の働きに創造的な活力・方向性を与えることでポィティブな方向へ変容させていきます。

 

そこまで来たら、後は「具体的で内発的な目標」さえ設定すれば、それが「向かう先へあなたを導く動力」となって「頭や理屈で無理失理」ではなく、「自然に努力させる潜在パワー」になるでしょう。

 

参考に二つの過去記事をどうぞ。

東洋のイメージ療法 トラウマ・囚われから自己実現へ

自立的な自己回復へ 「治療・自己実現・自己超越」と瞑想の原則 

 

 

無意識の内容がどうであるか」が重要なのは「気づき」にせよ「自己実現」にせよ、最初はどちらも同じなんですが、「気づき」の場合、「観察した無意識の内容への囚われ」から解放されることが大事であり、

 

自己実現や才能開花」の場合は、解放ではなく「無意識の内容」と「モチベーションの状態」の差異が、能力の差種類を決めるわけなので、それを変化・変容することが重要なんですね。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*